
人材育成や面談というと、
「どう質問するか」「どう話を聴くか」といったスキルに目が向きやすいかもしれません。
もちろん、スキルは大切です。
相手の話を聴くこと、問いかけること、必要なことを伝えること。
それらは、管理職やリーダー、人材育成に関わる方にとって欠かせない力です。
けれど、人を育てる立場にある人に必要なのは、
面談のやり方だけではありません。
職場で起きていることをどう見立てるか。
相手の言葉や態度をどう受け止めるか。
自分の立場として、どのように関わるか。
そして、自分自身の気持ちも落ち着かせながら、組織の中でどう立ち居振る舞うか。
人を育てる、複数名をまとめる、
職場の中でコミュニケーションを取りながら、よりよく仕事を進めていく。
そのためには、単に「面談の進め方」を知っているだけでは足りない場面があります。
面談のやり方だけでは、人は育たない
面談や1on1は、部下や若手社員の話を聴く大切な機会です。
しかし、形だけ面談の時間を設けても、それだけで人が育つわけではありません。
相手が何に困っているのか。
何を不安に感じているのか。
どのような思いでその言葉を発しているのか。
また、その背景には職場の関係性や役割、仕事の進め方がどのように影響しているのか。
目の前の言葉だけで判断するのではなく、
その人と、その人を取り巻く状況をどう見るかが大切になります。
人材育成は、相手に正解を教えることだけではありません。
相手が自分で考え、動き出せるように関わること。
必要なときには支え、必要なときには伝え、必要なときには任せること。
その関わり方には、相手を尊重する姿勢と、管理職・リーダーとしての役割意識の両方が求められます。
職場で起きていることをどう見立てるか
職場で起こる問題は、一見すると「本人の問題」に見えることがあります。
やる気がないように見える。
報告が遅い。
指示を理解していない。
何度伝えても同じことが起こる。
周囲との関係がうまくいかない。
けれど、そこには本人の能力や意欲だけではなく、
伝え方、受け止め方、職場の雰囲気、役割の曖昧さ、経験不足、心理的な不安など、さまざまな要素が関係していることがあります。
だからこそ、管理職やリーダーには、
目の前の出来事を一方向から決めつけるのではなく、複数の視点から整理する力が必要です。
この人には何が見えているのか。
この人は何を守ろうとしているのか。
自分には何が見えていて、何が見えていないのか。
この状況の中で、自分の立場として何ができるのか。
そうした見立てがあってこそ、面談や日頃の声かけが、単なる会話ではなく育成の機会になっていきます。
相手を尊重しながら、自分の立場で関わる
人を育てる立場にある方にとって、
「相手を尊重すること」と「必要なことを伝えること」は、どちらも大切です。
相手の気持ちを受け止めること。
話を遮らずに聴くこと。
背景を想像すること。
一方で、組織の中で働く以上、
役割や責任、期待される行動、守るべき基準もあります。
相手に寄り添うだけでは足りない。
けれど、正しさを押しつけるだけでも届かない。
だからこそ、傾聴、アサーション、コミュニケーション、管理能力、マネジメントは、別々のスキルのように見えて、根底ではつながっています。
相手を一人の人として尊重しながら、
自分の立場として必要なことをどう伝えるか。
その場の感情に巻き込まれすぎず、落ち着いて関わるにはどうすればよいか。
そして、その関わりを今後にどう活かしていくか。
人材育成や離職防止に必要なのは、
特別な技法だけではなく、日頃の関わりの中にあるこうした積み重ねなのだと思います。
視点とスキルを、現場に戻すために
9月3日(木)に開催する
「育つ、辞めない、動き出す!1on1キャリア面談活用術セミナー」では、
こうした人材育成や面談に必要な視点を、事例検討と実践練習を通して扱います。
午前は、職場で起こりやすい事例をもとに、
ものの見方や視点の持ち方を広げます。
午後は、相手の話を聴き、受け止め、返すための面談スキルを学び、
面談場面を想定した実践練習を行います。
単に「面談のやり方」を学ぶだけでなく、
職場で起きていることをどう整理し、
相手をどう受け止め、
自分の立場としてどのように対応するかを考える1日研修です。
管理職・リーダーの方はもちろん、
これから人材育成や面談に関わる方にもご参加いただけます。
人を育てる立場にある方が、
組織の中でどう立ち、どう受け止め、どう関わるか。
その土台となる視点と、実際に使えるスキルを学ぶ場として開催します。
詳細・お申し込みは、下記よりご確認ください。